省エネルギー月間行事・講演と見学会「進化するエコカーとエネルギーの未来」

概要

練馬区資源循環センター

受付の様子

配布資料および記念品

 2月8日(日)に「進化するエコカーとエネルギーの未来」と題して、省エネルギー月間講演・見学会を開催しました。

 2014年12月に開所したばかりの練馬水素ステーションを見られることもあり大好評。当日は、天気が下り坂だったにも関わらず、満員の40名のご参加をいただきました。

 講演は、経済産業省からクリーンエネルギー自動車の普及事業の委託を受けている「次世代自動車振興センター」から、副事務局長兼次世代自動車部長 山本修己氏をお迎えし、お話しいただきました。

 見学は、3施設を徒歩で巡っていただくコースとなっており、最初に練馬区資源循環センター内にあるバイオディーゼル燃料(BDF)精製設備を中心に施設内を見学。移動後、練馬水素ステーションと併設された練馬エコ・ステーションを見学。最後に冷たい雨が降り出すなか、電気自動車充填スタンドへ行き、充填のデモンストレーションをご覧いただきました。

 参加者の皆さんが真剣に説明に聞き入る姿が印象的で、質問もいろいろと飛び出し、関心の高さを実感できました。

 また、ご参加いただいた方には資料の他に、ねり☆エコの室温チェッカー、練馬区の清掃車と電気自動車(銀河1号)のペーパークラフトなどを詰め合わせにした記念バッグを配布しました。


主催者あいさつ

横倉 尚会長

 講演に先立ち、ねり☆エコの横倉 尚会長から挨拶がありました。

 「お休みで天気もさえないなか、ご参加いただきありがとうございました。
 今日は練馬区の施設である資源循環センターや、昨年12月に開所したばかりの水素ステーションなどを見学することができます。まずは先生の話を聞いた後、見学となります。各施設への移動で2kmほど歩くことになり大変ですが、午前中はお天気も何とかもちそうです。どうぞ最後まで学んでいってください」


講演「進化するエコカーとエネルギーの未来」

講演の様子

満席の会場

 近年クリーンエネルギー自動車(CEV:Clean Energy Vehicle)が普及してきました。

 CEVと一口で言っても、電気自動車(EV:Electric Vehicle)、プラグインハイブリッド自動車(PHV:Plug-in Hybrid Vehicle)、クリーンディーゼル自動車(CDV:Clean Diesel Vehicle)、燃料電池自動車(FCV:Fuel Cell Vehicle)と様々なタイプがあります。それぞれが共存しながら普及拡大していくことで、エネルギーの多様化が進んでいきます。

 現在、EV、PHV、CDVには様々な車種が登場しており、購入しやすい価格帯となっていること、また、急速充電器の設置も増加してきていることなどが紹介されました。

 一方、FCVは、現時点ではトヨタの「MIRAI」一車種のみが発売されているだけで、水素ステーションも全国で数か所しかありませんが、2025年にはFCV・水素ステーションの自立拡大開始を目指すとのこと。それほど遠くない未来に、FCVが練馬を走る現実を予感させるお話でした。

 CEV購入補助のお話もあり、自家用車の買い換え時にも役に立つ、実用的な講演となりました。

当日の資料はこちら(PDF)


施設見学

練馬区資源循環センター
滝澤氏による解説

1.バイオディーゼル燃料精製設備

 家庭から回収した使用済み食用油から、バイオディーゼル燃料(BDF)に精製する設備を、展示スペースから見学。精製機は2011年10月に導入されました。導入前は、練馬区の廃食用油は、はるばる島根県出雲市まで運び精製していました。

 1回の製造は、回収した廃食用油135リットルから、100リットルのBDFの精製が可能ということで、現在は区の清掃車2台と、環境学習用のスケルトン清掃車の燃料にしています。

 また「未精製の廃食用油は関連事業者が買い取り、インクや塗料になる」というお話では、参加者から驚きの声があがっていました。

 環境への意識が一層高められたのか、多くの質問が熱心に飛び交いました。

   

2.練馬水素ステーション、練馬エコ・ステーション

2班に分かれて見学

東京ガス中村氏による
水素ステーションの解説

水素の充填装置

東京ガス藤井氏による
エコ・ステーションの解説

天然ガス充填の様子

 そしていよいよお待ちかねの水素ステーションの見学です。東日本では、ここ練馬が初の商用ステーションで、2015年1月から運用が始まったばかり。否が応でも期待が高まりました。

 燃料電池自動車1台あたりの充填時間は約3分。充填時に高い圧力をかけることで、スピーディな充填を可能にしています。その際に発生する熱を冷やすため、水素の温度がマイナス40度にもなるといいます。

 ほかに、水素ボンベの貯蔵庫も見学。水素ステーションには、ステーション内で水素を作り出す「オンサイト型」と、外部から水素を持ってくる「オフサイト型」があります。現状はオフサイト型ですが、需要が高まった際にはオンサイト型を検討したいとのこと。今後の拡大に期待感が膨らみます。

 併設のエコ・ステーションは天然ガススタンドです。燃料の多様化による石油依存脱却や環境改善に貢献するため、1995年に開設されました。1日に訪れる車は約80台、充填される燃料は約2,000立方メートル。ガソリン換算で、約2,600リットル相当です。トラックや清掃車、宅配便などの車が多いそうです。

 スタンドでは、工場から送られてきたガスが圧縮機を通り、蓄ガス器に送られる仕組みが、実物の機械を見ながら説明されました。充填の様子も、実際に見学できました。ガス漏えい時や大地震発生時の充填自動停止など、安全装置が何重にもあり、安全性への配慮もうかがえました。


3. 電気自動車充填スタンド

練馬中央陸橋
ユニバーサルデザイン駐車場

練馬区環境課 岡野氏による説明

©Leiji Matsumoto
銀河1号

 民間の調査によると、電気自動車充填スタンドは練馬区内には18か所、そのうち、公共的なスタンドが5か所(無料が4か所)。その1か所がこの練馬中央陸橋ユニバーサルデザイン駐車場にあります。

 最後は、練馬区の電気自動車「銀河1号」に実際に充填するというデモンストレーションを実施。

 スタンドの少なさが電気自動車のハードルの一つですが、実際に使う場を見ていただくことで、そのハードルを下げられたのではないでしょうか。


参加者コメント

「水素ステーションが目当てで応募しましたが、BDFなど、他のいろいろなお話も聞けてよかったです」

「クリーンディーゼル、電気、水素など、石油・石炭に代わる未来の乗り物が見られてよかったです。特にMIRAIのような燃料電池自動車は、天然ガスやLPガスと同じくらい主流になると思いました」といった感想をいただきました。

 初の見学会の試みでしたが、参加した方には満足いただけたように思いました。

 最後にご参加いただいた皆さま、関係各位に改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。