区民・事業者・練馬区等がともに地球温暖化防止をめざす

地球温暖化の現状と予測

IPCC第5次報告書

IPCCが【第5次評価報告書】を発表


第2作業部会会合の様子(横浜市)
写真提供:横浜市 温暖化対策統轄本部

 国連気候変動に関する政府間パネル(Intergovermental Panel on Climate Change)は、1988年に世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)により設立された組織で現在、195か国が参加しています。地球温暖化についてそれぞれの専門家が、科学的な研究成果・データの収集・整理・評価等を行っています。

「第5次評価報告書」は、2013年(平成25年)9月23日(ストックホルム)第1作業部会から発表がはじまり、2014年(平成26年)3月25日(横浜市)第2作業部会、4月7日(ベルリン)第3作業部会、10月27日(コペンハーゲン)で統合報告書をまとめました。

※以下のグラフはクリックすると拡大されます。

急激な気温上昇は止まらない

 「第5次評価報告書」では、世界の平均気温は、1880-2012年の間で、0.85℃上昇し、今世紀末には1986-2005年と比較して、0.3~4.8℃上昇すると予測されました。

出典)IPCC第5次評価報告書

心配される海面水位の上昇

 世界平均海面水位は、1901-2010年の間で、0.19m上昇し、今世紀末には1986-2005年と比較して、0.26~0.82m上昇すると予測されました。

出典)IPCC第5次評価報告書

 IPCCは、地球温暖化について“人間活動による温室効果ガスの増加”が主な要因(95%)と警告しています。

温室効果ガスの現状は

 “人間活動が原因”する温室効果ガスの中で、エネルギー使用から出る二酸化炭素CO2が約65%を占めます。(ほかにメタン・一酸化二窒素・フロン等があります)

出典)IPCC第5次評価報告書

 IPCCは、産業革命前から2℃までの気温上昇に抑えるよう指摘しています。3℃を超す気温上昇は、生態系や社会経済への破滅的な影響の可能性があるからです。

 ただし、気温上昇を2℃までに抑えるためには、世界の温室効果ガス排出量を2100年にはゼロかマイナスまで減らす必要性があります。

 大変厳しい目標ですが、今、世界が協力してエネルギー変革を行えば実現可能とされています。

CO2排出量

世界で排出されるCO2の割合
(2015年度)


出展)EDMC/エネルギー・経済統計要覧2018年版

日本の家庭から排出されるCO2の割合
(2016年度)


出展)温室効果ガスインベントリオフィス

 世界のCO2排出量の1位は中国で世界の28.4%を占めていますが、国民一人あたりの排出量は6.8tです。日本は国別排出量では世界5位3.5%ですが、一人あたり9.0t排出しています。

 アフリカ諸国の一人あたりの排出量は1tですから、日本人はその約9倍のエネルギーを使った生活を享受しています。

全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(http://www.jccca.org/)より

IPCC1.5℃特別報告書

IPCC が【1.5℃特別報告書】を発表

 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第48回総会が、2018年(平成30年)10月1日(月)から6日(土)にかけて、仁川(韓国)において開催され、IPCC1.5℃特別報告書の政策決定者向け要約(SPM)が承認されるとともに、報告書本編が受諾されました。

 2015年のCOP21において、産業革命前からの地球の平均気温上昇を2℃より十分下方に抑えるとともに、1.5℃に抑える努力を追求するパリ協定が採択されましたが、IPCCに対して、この特別報告書を2018年に提出するよう求めていました。

 3年間の新たな知見を踏まえ、気候変動の脅威への世界的な対応の強化と、持続可能な発展及び貧困撲滅の文脈のなかで、1.5℃の気温上昇にかかる影響、リスク及びそれに対する適応、関連する排出経路、温室効果ガスの削減(緩和)等に関する特別報告書となっています。

 政策決定者向け要約によれば、次のような記述があります。

「人為活動は、工業化以前の水準よりも約1℃温暖化させたと推定される。地球温暖化は、現在の度合いで続けば、2030年から2052年の間に1.5℃に達する可能性が高い。」

「海面水位の上昇がより緩やかになれば、小島嶼、沿岸低平地及びデルタ地帯の人間と生態系システムの適応機会が増加する。」

「陸域では、生物多様性及び生態系に対する影響は、2℃よりも1.5℃の地球温暖化の方が低いと予測される。」

「1.5℃に地球温暖化を抑えることによって、海洋生物多様性、漁業資源、及び生態系、並びにこれらがもたらす人間への機能とサービスに対するリスクが減少することが予測される。」

「健康、生計、食料安全保障、水供給、人間の安全保障、及び経済成長に対する気候関連のリスクは、1.5℃の地球温暖化において増加し、2℃においてはさらに増加すると予測されている。」

「国際協力は、開発途上国及び脆弱な地域のための、重大な成功要因である。」

出典:気候変動に関する政府間パネル(IPCC)「1.5℃特別報告書(*)」の公表(第48回総会の結果)についてより

参考:IPCC関連情報(環境省)

平成31年2月14日更新