ねり☆エコインタビュー ねりまのエコ語り

金子美穂子さん

家庭を守る主婦の目線で
楽しみながら知恵を分かち合う

「東京第一友の会」とは、どのような団体か教えてください。

 「友の会」は、1930年創刊の「婦人之友」という雑誌の読者サークルがはじまりです。目的は、よい家庭をつくり、それが社会へ広がることを願い、年代を超えて皆で学びあうというもので、現在は全国に2万人ほど会員がいます。東京23区には第一から第四までの友の会があります。「東京第一友の会」は、更に14方面に地域ごとで分かれています。

 主な活動は、近くの会員だけの最寄(もより)会、方面会、東京第一友の会全員が集合する例会などを開催し、読書をして話し合ったり、生活にまつわる学び合い、講習会や手作り品のバザーなどを行っています。

 私は31年前から「東京第一友の会」に所属し、現在はその中の練馬方面「豊玉最寄」に入っています。豊玉最寄は現在9名で、健康を配慮したお料理を持ち寄ったり、レシピの交換をしています。また日々の家事の工夫も勉強しています。

 みんな仲が良くて、元気によくしゃべります。講習会には、定年退職したご主人がみえることもありますが、日々の活動は女性限定です。

金子さんの入会のきっかけを教えてください。

 入会のきっかけは、夫の転勤で名古屋へ転居した時に知り合いもおらず、子育てなどもあり心細かったことから、友の会に入会しました。その後も、夫が静岡、東京と転勤するたびに、地域の友の会に入り、おかげでどこの土地でも人の繋がりができて、とても良かったです。

 後でわかったことですが、私の祖母も「婦人之友」を愛読していたようです。記事を見て手作りした改良下着を、幼い私に着せていたのです。不思議なご縁を感じました。

「友の会」の活動内容を具体的に教えてください。

 例えば、広島友の会は、「鍋帽子」という被せるだけの帽子型保温調理道具を考案しました。使い方の1例としては、煮物をする時、具材をひと煮立ちさせたら、コンロから下して鍋帽子をすっぽりかぶせること数十分。味のしみ込んだ煮物が完成します! 原爆被害にあった町として、原子力発電所の数を増やさないという大きな願いが込められています。

 今では、各友の会が製作し「友愛セール」というバザーで販売しています。東京第一友の会では、「ねりま・エコスタイルフェア」で販売したこともあります。

 また、友の会は「なんでも測る・なんでも数える団体だね」と言われます(笑)。例えば、電気消費量、洋服の枚数や着用頻度など。料理なら、食材の重さ、むいた皮の重さを量り、そしてできた料理のカロリーを計算すると不足気味の栄養素などが分かります。

 圧巻なのが、5年に1度行われる「時間調べ」です。主婦の一日(1440分)の活動を1週間、すべて細かく記録するのです。5年という期間は、家族構成や働いている時間も変化していくもので、いろいろなことを確認しながら無駄な時間をチェックします。時間を管理する経験は、エアコンの使用時間や電気の消費量などに意識を持つ大きなきっかけになります。

 友の会では様々な講習会も開催していますが、中でも大きな柱の一つが「家事家計講習会」です。家計簿をしっかり記録して発表すると、雑誌に掲載されることもあります。その内容を細かくみると、「暮らしは経済」ということが実感できます。

 私は、「報酬は、大切な時間(命)をつかって得たもの」だと考えます。だからこそきちんと筋道をたてて使いたい。ケチケチするということではなくて、上手に使うのです。だから、家計簿のデータを記録し、積み重ねることはとても意味のあることだと感じます。

 ひとりではなかなか続けていけないものですが、活動をとおして励みあう仲間の存在は大切です。

身近な環境問題への気づきと
継続的実践が大きな力に

ねり☆エコで、様々な事業に協力をいただいていますが、感想をお聞かせください。

 ねり☆エコの委員になる前に自宅で半年間、ねり☆エコ主催の「省エネナビモニター」事業に参加をしたことがあります。「省エネナビ」は、電化製品の電力使用量がリアルタイムで計測できるのですが、朝起きて、省エネナビの赤ランプが点灯していると、使いすぎだと一目瞭然でわかるのでドキドキしました。意識しないところで電気をこんなに消費しているのかと、家族で生活を見直すきっかけになりました。

 ねり☆エコの委員となった年には「こどもエコ・コンクール」の一次審査員として事業に参加しました。こども達から、地球温暖化対策などに関するテーマ沿った絵はがき作品を募集しているのですが、塾通いで忙しい小、中学生のお子さんが一生懸命描いてくれた作品に感動を覚えました。

 平成27年度は「くらしのエネルギー・スキルアップ講座」(全8回)のスタッフとして関わり、熱心な受講生が多いと感じました。8か月に及ぶ連続講座でしたが、受講者30名のうち7名の方が皆勤賞でした。

 また、スキルアップ講座受講生と一緒に「ねりま・エコスタイルフェア」で、ねり☆エコブースの出展のお手伝いもしました。ブースでは省エネクイズなどを実施しましたが、クイズに並ぶ方々を見て、環境に関心がある区民の方が多いことや、また区内で環境問題に取り組む団体数の多さにも驚きました。

 平成28年度には「スタート!エコライフ2016」で、モーターが従来のAC(交流型)と、新しいタイプDC(直流型)の扇風機の消費電力を計測し、違いを体験していただきました。

 消費電力を比較すると、ACの方が5〜6倍高いようです。商品の価格差もさほどなくなってきたので、我が家でも新しい扇風機を購入しました。少しずつでも身近なところから、温暖化防止につながることをはじめていきたいと思います。

将来の練馬区がどのようになったらよいと、お考えになりますか。

 練馬区は電力を大量消費する工場のような施設は少なく、だからこそ各家庭での地道な取り組みが大きな効果を生むように思います。「友の会」の仲間たちが、日々行っている「測る・数える・比較する」ようなことが、社会に影響を与えていくのではないでしょうか。

 練馬区には16年住んでいますが、イメージではもっと緑の多い所だと思っていました。私たちが環境を守る意識を高くもち、安全で子育てのしやすい区であってほしいと、切に願っています。

(平成28年8月29日)

プロフィール
昭和28年生まれ。趣味は読書と部屋の片付け。片付けすぎるので家族から文句がでることも。環境問題への意識は、東日本大震災の原発事故を機に一層強くなり、「地球はひとつしかない、大切にしなければ」の思いを活動や生活の軸としている。
東京第一友の会

ねりま・エコスタイルフェア
「東京第一友の会(練馬方面)」の
ブースで鍋帽子を販売
(平成24年度)


帽子型の保温調理道具「鍋帽子」


こどもエコ・コンクール
一次審査をする金子さん
(平成26年度)


こどもエコ・コンクール
ステージ発表の様子
(平成26年度)


くらしのエネルギー・
スキルアップ講座で
進行役をつとめる金子さん
(平成27年度)


くらしのエネルギー・
スキルアップ講座
ワークショップの様子
(平成27年度)


ねりま・エコスタイルフェア
ねり☆エコブースの様子
(平成27年度)


スタート!エコライフ
扇風機のACとDCの比較体験
(平成28年度)


主婦の目線で環境問題に
柔軟に取り組む金子さん